『探偵はもう、死んでいる』3巻ネタバレ解説

誘拐された3人の前に登場したアンドロイド・シエスタ

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過去の映像を見続ける4人の前に現れたのは「シエスタそっくりな少女」でした。彼女は、シエスタが生前に用意していた生体アンドロイド、「アンドロイド・シエスタ」であることを告げます。なんとシエスタは、生前からこうなることを予想していたのでした。

アンドロイド・シエスタは、シエスタが生前「調律者」の1人であったこと、そして現在空席になっている「名探偵」の役職は次に渚が指名されるであろうことを話します。

調律者とは、「世界を守る12人」のこと。渚が調律者の「名探偵」になるにあたって何をすべきなのかと問うと、アンドロイド・シエスタは「過去の間違い探し」をしてほしいと答えます。

 

彼女の残した遺志がそれぞれの課題を解決させる

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「生前のシエスタが犯したミス探し」の課題を解決するため、君彦と渚は、渚の中に眠る「ヘル」を復活させることにします。そこでヘルに聞かされたのは、ヘルの記憶でした。

昔、ある施設で幼いシエスタ、渚、アリシアが一緒に過ごしていたことが判明するのです。渚が大人たちに対抗すると決めたこと、アリシアが裏切ること、それにシエスタは気が付いていたこと……。

そして、実はアリシアは犠牲になって死のうとしていたこと。結局アリシアは、SPESの「種」に適合できずに亡くなります。

そこで渚の中に生まれたのが「ヘル」という人格でした。ヘルは単なる敵ではなく、「渚をSPESから守る」という意志のもと、裏で行動していたようです。

このようにして、渚は自身の過去、斎川は両親死亡の真実、シャーロットは使命と本音、そして君彦は死者(シエスタ)と向き合うことになります。生前のシエスタは自分が死ぬであろうことを察知し、それぞれの問題を解決するために課題を残していたのでした。