カノジョも彼女 ネタバレ 第39話〜第40話

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主人公、ナオヤは高校1年生。ずっと好きだった咲に告白し、彼女になってもらうことに成功。幸せの絶頂にいた。しかし、そんなナオヤに美少女・渚が声をかける。彼女はいきなり、ナオヤに付き合ってほしいと告白を迫るのだった。渚のあまりのいい人ぶりに心が揺れるナオヤは、ある決断をする…!!まさかの選択から始まる、ネオスタンダードラブコメ!!

 

第39話

妹を使おう

 

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「直也と入った露天風呂・・・たくさんしゃべって楽しかったな・・・」
自室でぼーっとしながら、ミリカはそんなことをつぶやいています。
どうすれば直也ともっと仲良くなれるのか・・・そんな事を考えていると、ミリカの部屋に妹が入ってきました!
「おねーちゃん、直也って誰?・・・好きなの?」
ミリカには、実は容姿がそっくりの妹がいたのです!
妹の理沙(りさ)はニヤリと笑うと、おねーちゃんの恋を応援するといいだしました。
困った様子のミリカでしたが、ふと何かに気が付いたのかある作戦を思いつきます・・・
翌日、ミリカは早速直也に近づき、飲み物を手渡しました。
素直にお礼を言って、もらったペットボトルを飲んだ直也はすぐに意識を失い深い眠りに落ちてしまいます・・・
そんな直也を台車にのせると、ミリカは自分の家に連れ帰ってしまいました!
「これがおねーちゃんの好きな人?」
「超かっこいいだろ!」
周囲で聞こえる騒がしい声に、直也は意識を取り戻し、そして驚きます・・・!
「こ、ここは・・・」
その場所は、見たこともない、ミリカの部屋だったのです!
しかも、直也の目の前にはミリカにうりふたつの幼い少女がいました!
「私の部屋!で私も妹!」
「どもー」
状況が理解できていない直也にミリカはどんどんとたたみかけていきます。
ミリカは、この前の温泉で兄妹にあこがれがあるといっていたことを覚えていました。
「で、私に妹がいるってことは・・・私と結婚すれば将来憧れの妹をゲットできるんだ!」
理沙をダシにそう宣言したミリカに、直也は困惑し、理沙は驚いていました・・・
「うちの姉・・・こんなにアホだっけ・・・」
普段のミリカと明らかに違う様子に呆然とする理沙でしたが、ミリカは理沙にアイコンタクトを送りアピールをするよう促します。
「まあいいけど・・・おにいちゃん、あそぼ♡」
理沙はすぐに上目遣いでそう直也につぶやきました!
そのあまりの可愛さに直也は素直に「かわいい!」と叫んでしまいます。
それに気を良くした理沙は妹らしい行動をどんどんととっていき、直也の妹がいたらいいなという気持ちを増幅させていきました・・・!
「オレも理沙ちゃんみたいな・・・妹がほしい・・・!」
そういって打ちひしがれる直也をみて、ミリカはようやく私と付き合ってもらえるのでは!?と期待したのですが・・・
「付き合わないよ・・・」
直也は呆れた様子でそうつぶやきます。
「なんで!?」
理沙はもっとすごいぞ!とミリカは直也に必死にアピールを続けます。
妹はゲームの腕前が素晴らしく、自分のように胸を出したりしなくてもミーチューブでチャンネル登録者数が1万人以上いるんだというのです。
「だとしてもつきあわない!」
それでもかたくなにつきあわない!とつっぱねる直也にミリカはなんでだよ!と叫びました。
直也はミリカに向きなおると、真剣な表情でこういいます。
「そもそも!妹ほしさに付き合うとか、ミリカさんはそれでいいの!?それで付き合う男ってやばいやつだよ!?」
妹目当てにつきあうような男は、どう考えてもまともな男ではありません!
その事実を直也につきつけられ、ミリカは言葉に詰まってしまいました!
「妹欲し沙に付き合うやばい男を彼氏にしたいの!?」
「そ、それは・・・!!!」
ミリカはショックを受けてその場に膝をついてしまいました・・・!
「そ、そんな直也はめっちゃいやだ・・・!」
ぶるぶると震えながらそうつぶやくミリカに、直也はいいました。
「理沙ちゃんは、ミリカさんの妹だけあって可愛かったよ、妹に、したかった・・・」
そういうと、直也は部屋から出ていきました・・・
残されたミリカはうつむいたままおきあがりません。
失恋したのではないかと心配する妹でしたが、その顔を覗くとミリカは真っ赤になって身悶えていました!
「今の直也の言葉・・・つまり私も可愛いってことだよな・・・!」
姉のチョロさとポンコツっぷりに呆れ返った理沙は、何かできることがあったらいってね・・・とつぶやくのでした・・・

 

第40話

幸せな時間

 

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直也は最近早朝バイトを始めていました。
そのため、起床する時間は早く、朝の4時前には起きるようになったのです。
そんな直也をリビングで待っていたのは渚でした!
「お味噌汁と軽食です」
そういって朝食を差し出してくれる渚に、朝早く起こしてしまって申し訳ないと直也は謝りましたが・・・
「私がやりたくてやってるので!」
そう返事をした渚はにこにこと満面の笑みを浮かべ直也を見つめます。
「この時間は咲さん絶対寝てるし、直也くんと2人っきりになれる時間だもん!」
渚は直也と2人だけの時間をエンジョイするため、とびきりの笑顔で早起きをしていたのでした。
「じゃ、行ってくるね」
そういって玄関まで見送りに来てくれた渚と別れようとした直也でしたが、渚は何かを待つように直也をじっと見つめています・・・
「どうかした?」
不思議そうな直也でしたが、そう問いかけられると渚は慌てて早く出かけるように!と直也を外へ追い出してしまいました!
「・・・2人っきりの時間短いな・・・」
直也がいなくなったあと、渚はぽつりとそうつぶやきます。
咲は直也と幼馴染だったこともあり渚よりも多くの時間を共有していました。
それがうらやましいと感じていた渚は、どうしたら直也ともっと一緒に過ごせるかを考えていたのです。
そして、ひらめきました!
「直也くんのバイト先で私もバイトすれば!?」
考え着いたら行動が早い渚は、すぐさま直也のバイト先へと走りました!
「さっそくお店に!」
目当てのコンビニへと向かった渚は笑顔で入店しましたが・・・
そこにはミリカにからまれる直也の姿が!
「な、なんでミリカさんが・・・?」
茫然としながらそうつぶやく渚に、ミリカは「直也があいたいっていうから~」と余裕の表情で答えました。
慌てる渚に直也はすぐに「そんなこといってない!」といいます。
むしろできれば会いたくないと真剣な表情でいう直也にミリカが「言葉を選べ!」とつっこみました。
どうやらこのコンビニはミリカの自宅から近いようで、彼女はしょっちゅう遊びに来ているというのです・・・
ミリカはチャンスと思ったのか、直也に近づきながら笑顔で渚にこうアピールしてきました。
「一週間前から毎日通ってて、ずーっと直也と2人っきり♡」
それをきいた渚は混乱し叫ぶと、自分もこの店で働きたい!と叫びましたが・・・
「この時間もう募集ないんだよね・・・」
申し訳なさそうに告げてきた直也に渚は真剣にくやしがってみせました!
嬉しそうに「ここは直也と私の場所だ!」と宣言するミリカに渚は混乱して思わずいいかえします!
「毎朝バイト行く直也くんのほっぺにいってらっしゃいのチューするもん!」
衝撃の発言に驚くミリカと直也!
そして、直也はすぐにこの言葉の裏に隠された真実に気が付きました!
「さっきもじもじしてたのはそれ!?」
ほっぺにチューしてほしくて玄関で自分を見つめてきたのか・・・!
その事実に気が付いた直也は、改めて渚をかわいい!と思いましたが、すぐにミリカがそれくらい自分もできると迫ってきます!
が、いつもの直也ではありません!
さんざんミリカに迫られ困っていた直也は、ついにキスをしようとするミリカを物理的にとめました!
さらに、警察に電話をかけると悪質なクレーマーが来て困っていると通報までしたのです!
「これで当分は来れないはず・・・」
泣きながら逃げ帰るミリカを見送りながら直也はそういうのでした・・・
翌日、またコンビニへとバイトに向かう直也は見送る渚がいつほっぺにキスをしてくれるかと待っていましたが、いっこうにしてくれません。
照れてしまいキスができないという渚に、直也は「バイト先まで一緒に歩こう」と提案しました。
一緒にいられる時間が増えた!と喜ぶ渚に直也は笑顔となります。
渚もまた幸せそうに微笑むのでした。